おしらせ

2020-10-23 12:17:00

咲柔館コラム21 「自然の中でトレーニングをする効果」🌳

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 咲柔館がある栃木県栃木市は自然が豊かです。特に太平山(おおひらさん)は、春は桜、梅雨の時期は紫陽花が美しく咲き誇り、観光地としても人気があります。先日、この太平山で「特別トレーニング」を実施しました。プライベート稽古をされている方からリクエストをいただき、柔道の稽古後に約千段ある石段を登りました。約30分かけて太平山神社に到着した塾生様は「自然の中は気持ちいいですね。達成感があります。」と大満足です。自然の中で体を動かすと、心のエネルギーが充電されます。

 

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 柔道界には自然の中でトレーニングすることを推奨されている方がいらっしゃいます。2012年ロンドン五輪のフランス代表ヘッドコーチを務めたブノワ・カンパルグ先生です。以前ご出演されたテレビ番組内で、日本の中学生達を自然の中で鍛えていました。

 

 

 まずは、約150坪の畑をクワで耕し、ネギの苗を植えます。クワを使う際には、出足払をイメージしながら重心を下げ、手首のスナップを利かせることが重要だそうです。

「農業も柔道も上半身と下半身をバランス良く使う。こうした動きは人間がずっと昔から行ってきたものです。農業をすると人間が本来持っていた生きる力が養われる。それが柔道でも役に立つ。」(ブノワ先生談)

 

 

 雑木林の中で、丸太や倒木を使ったトレーニングを行いながら全長1・3㎞を走るタイムトライアルレースも行いました。ブノワ先生は、フランスのトップアスリートたちにもこうしたサーキットトレーニングを指導してきたそうです。中学生たちは「アドベンチャーしているみたいで楽しい!」「もう1回やりたいです!」とこのトレーニングを再度やりたがります。結局レースは3回も行われました。

「スポーツの中でもとりわけ柔道は野生の本能、つまり闘争心が必要なスポーツです。闘争心があれば自信がつき、自分で考えて決断できるようになります。闘争心を呼び起こすには、自然の中で体を動かすのが最もいいのです。」(ブノワ先生談)

 

「奇跡のレッスン 世界最強のコーチと子どもたち」 
(NHK 2018年8月9日放送)より

 

 

 

 

 自然の中に身を置くことで、現代人が忘れかけている「生きる力」が甦るのかもしれません。咲柔館では将来、「柔道キャンプ」をやってみたいと考えています。道場の子ども、中高生、大人たちが一緒に自然の中でトレーニングをしたり、レクリエーションをする。ご飯をみんなで協力して作って食べる。夜は焚き火にあたりながら歌を唄ったり夢を語りあう。考えただけでワクワクします。今の社会状況を考えると、いつ実施できるかは分かりませんが、アウトドアの専門家の方にはすでにご相談済みです。諸々の安全面に配慮した上で、いつかこの企画を実現させたいと思います。

 

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 「自然は癒やしを与えてくれるだけでなく、挑戦する力も授けてくれるのです。」番組内でこう語られていました。今後も栃木の魅力である大自然を生かしたイベントを考えていきたいと思います。

 

※キャンプに関する写真は、アウトドアイベントを企画されている「スマイルクリエーション」代表の阿部慶様よりご提供いただきました。

 

 

※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n9f40a194925c