おしらせ
2021-10-29 17:43:00
11月カレンダー(稽古予定表)🍁
いつも咲柔館ホームページをご覧になって下さりありがとうございます。
11月カレンダーを掲載いたします。
より画像が鮮明な「PDFファイル」版はこちらです。
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カレンダー 2021 11月 .pdf (0.21MB)
寒さが日毎に増してまいりました。お身体には気をつけてお過ごしください。
皆さんと柔道場でお会いするのを楽しみにしております。
柔道にご興味がある方は、お気軽にお越しください。
見学・体験のお申し込みはこちらからお願いします。
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2021-10-28 18:28:00
咲柔館コラム118 嘉納治五郎師範生誕の日に「初心」を思い出す
本日10月28日は、嘉納治五郎師範がお生まれになった日です。今年で生誕161周年を迎えます。先ほど、Googleのトップ画面を見て驚きました。なんと、今日は嘉納師範のイラストになっています。絵をクリックすると、嘉納師範の生涯を知ることができますので、ぜひご覧になってください。
嘉納師範は柔道創始者としてだけでなく、教育家、そして体育の父としても多くの功績を残されています。近年では、NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」に中心的人物として登場するなど、柔道をやったことがなくても、嘉納師範をご存じの方は多いのではないでしょうか。また、中学校の道徳教科書にも、国際人としての嘉納師範が紹介されています。まさに「日本を代表する偉人」です。
「全ての教え子をチャンピオンにすることはできないが、全ての教え子を柔道家に育てることはできる。」
大学時代に講道館で参段をとった際、審査にあたられた先生がこう話されました。先生が、受験生1人ひとりと目を合わせながら、嘉納師範の言葉、柔道の素晴らしさを熱く語ってくださったのを覚えています。この経験のお陰で、「真の柔道家を育てること」が指導者としての目標となりました。
「柔道家が増えると、社会に笑顔が増える」。私はそう信じています。これからも、嘉納師範の教えを学び続け、柔道を通してより多くの方を笑顔にしていきたいと思います。
※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/neb25c420bffb
2021-10-24 15:08:00
咲柔館コラム117 私の得意技~まとめ&反省会~
私の得意技シリーズを読んでくださった方々からコメントをいただき、感謝しています。私の技はマニアックなものばかりなので、同じ技を使っていた方がいらっしゃることを知り、とても嬉しかったです。
私がよく使っていた技は3つです。それぞれの技をかける対象は、ほぼ決まっていました。
・対相四つ→「脚取り大内刈」
・対けんか四つ→「谷落」
・相手の技に対して→「掬投」
ということになります。他にもかける技はありましたが、やはりこの3つが圧倒的に多かったです。
次に共通点です。柔道経験者の方は、きっと1つ目の時点で気づかれていたと思います。
・相手の脚を持つ
→現在のルールでは、3つともかけられません。ルールが変わり、脚をとれなくってからの試合は、けっこう困りました。
・ばれるとかかりにくい
→初めてかける相手にはよくかかりますが、2回目以降は成功率が下がります。
・次の技につなぎにくい
→連絡技として使いづらく、どうしても単発の技になってしまいます。
これらの技を「奇襲技」としてたまに使う分には、試合の流れを変える意味でも効果的だったと思います。ただ、メインの技として使い続けるには、限界がありました。実際に、相手の技術レベルが上がるほど技がかかりにくくなりました。やはり、ジュニア期には、引き手と釣り手をしっかりと持ってかけるオーソドックスな技をまず覚えるべきだと思います。
私は、スタンダートできれいな柔道をするタイプの選手ではありませんでした。「目の前の相手に勝ちたい」「とりあえずかかる技がほしい」そんな想いで技を研究していました。勝負に「たら」「れば」はありませんが、もし、計画的、段階的に技を身につけていたら、競技成績が変わっていたかも…、と思うこともあります。
ただ、自分がここまで歩んできた道のりに後悔はありません。仲間と一緒に技を研究する面白さ、その技が試合でかかった時の感動を沢山味わうことができました。そして、自らの経験で得た「まずは基本を第一にするべき」という教訓が、柔道を指導する際の柱になっています。
柔道の技は、立技、固技を合わせて約100種類あります。その中で何を選び、どのように覚えるかが、将来の柔道を左右します。お子さんや、中高生・大人の初心者の方は、10種類位を1年から2年間繰り返し、まずは幹となる技をしっかりと作ることが重要です。咲柔館の場合、立技では足技を5種類程度と大腰・釣込腰・背負投を中心に練習しています。それらの技がきちんと身につけば、少しずつ枝葉を伸ばし、色々な技に挑戦できるようになります。
技術向上にワープはありません。一歩ずつ、そして上手くいかないことも楽しみながら練習を続け、一緒に「得意技」を作っていきましょう。
※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n81c068a2cca5
2021-10-20 18:46:00
咲柔館コラム116 私の得意技③「谷落(たにおとし)」~漫画『帯をギュッとね!』から学んだ技~
私の得意技シリーズ最後は、「谷落」です。この技は、高校に入るまで見たことも聞いたこともありませんでした。この技を初めて教えてくださったのは、2学年上の先輩です。先輩がたまに乱取りで使っており、「面白い技だなあ」と興味を持つようになりました。ただ、先輩の真似をしてやってみたものの、なかなか上手くできず、高校1年生の時点では練習を止めてしまいました。
本気で「谷落」に取り組み始めたのは、高校2年生になってからです。高校時代に愛読していた柔道漫画『帯をギュッとね!』(河合克敏/小学館)に大きな影響を受けました。漫画に登場する高校生たちは、日本一を目指して3つの強化項目を立てます(22巻)。その1つが「裏技」です。提案者である斉藤は、仲間にこう訴えかけます。「各自があと半年間の間に、必ず何か1つ新しい技を身につける!そして、それをいざという時の隠し玉として使うっ!」「たとえ一本が取れなくてもいい、だが!その技を出したら必ず有効でも効果でもいいから、ポイントを稼げるというような技がいい。」
日本一になれるか否かで衝突し、一度は分裂した仲間たちが、「本気の“楽しい柔道”」で日本一を目指そうと再び動きだす22巻が大好きです。私は「裏技」という言葉に憧れ、「谷落」の練習を再開しました。
『帯ギュ』で「谷落」が登場するのは、全国大会の団体戦決勝です(29巻)。次鋒で登場した主将の杉は、相手の小外刈で立て続けに技あり、有効をとられます。もう後がありません。そこで、杉は起死回生の裏技「谷落」をかけ、この技が見事にはまって技あり。そのまま上四方固に移行して一本勝ちを収めます。
私はこのシーンのコマを何度も見返して、技の研究を重ねました。そして、「谷落を極め、ここ一番で絶対に決める」と信じ、全国大会予選までの約2ヶ月間は、毎日稽古後に左右50本ずつ、合計100本の反復練習を繰り返しました。
そして、春の選手権(全国大会)団体戦栃木県予選決勝、ついに私の「谷落」が決まります。相手の動きを見ながら、虎視眈々とチャンスを待ちました。そして、この試合中にとても不思議な体験をします。自分の内側から「今だ!!」という声が聞こえたのです。これは監督や仲間の声ではありません。心の声なのか、神様の声なのか、わかりません。でも、その声が聞こえた瞬間、無心で谷落をかけていました。相手は横倒しに倒れ、「有効」という審判の声が聞こえました。ただ、その後の記憶が全くないのです。すぐに横四方固に移行するものの、すぐに逃げられ、亀になった相手を三角絞の形でひっくり返し、気づいたら腕ひしぎ十字固に入っていました。「関節決まっているぞ!!」という大きな声(この声はチームメイト)で我に返り、腕をきめて一本。この谷落からの一連の流れは、試合後にビデオで観て分かりました。いわゆる「ゾーン」状態だったのかもしれません。
漫画で覚えた技が、現実の試合で決まった瞬間、その後、チーム一丸となって戦い優勝を決めた瞬間、あの時の感動は、一生の宝物です。
ちなみに、この時勝った選手には、翌日の個人戦で判定負け、そして、高校最後のインターハイ予選の団体戦決勝では「体落」で有効をとられて負けました。高校時代は、ライバル校の選手と話をすることは1度もありませんでしたが、大人になってから彼と再会し、当時のことを笑顔で話せた時は、すごく嬉しかったです。
『帯ギュ』、そしてライバル選手のお陰で、谷落という得意技をつくることができました。作者の河合克敏先生、ライバルだった彼に心から感謝しています。
私の得意技「まとめ&反省会」につづく
※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/na65ff8561c73
2021-10-17 11:35:00
咲柔館コラム115 柔道部がない中学生も頑張っています!②~柔道で身につくライフスキル~【中高・一般クラス】
咲柔館には、地域の学校に柔道部がない中学生も通っています。昨日も、元気一杯の中学生が入塾してくれました。東京オリンピックを見て、「柔道ってかっこいい!」と思ったそうです。「憧れの選手は阿部詩さんです。」と語る彼女の目は輝いてました。
「特に柔道の基本をしっかりと身につけたいです」と話しており、中学2年生ながらしっかりとした考え方を持ってるなあ、と感心しています。競技柔道で活躍する、生涯柔道として長く柔道を楽しむ、いずれの目的においても基本技術の習得は大切です。まずは、受身の練習、補強トレーニングをしっかりと行い、怪我をしない身体を作っていきます。
彼女は陸上部に所属しており、基礎体力がとても高いです。それに加え、身体の使い方も上手で、初めて投げられた時も上手に受身をとることができました。今後の中学生たちの成長がすごく楽しみです。
私が中学生たちに身につけてほしいのは、柔道の技術だけではありません。柔道を通して「ライフスキル」を身につけてほしいと考えています。相手に対する礼儀、失敗しても立ち上がる強さ、言葉を使って物事を説明する論理的思考力など、柔道で学べることは数えきれません。若い時に柔道で学んだことは、きっと将来にも活きるはずです。まずは楽しみながら柔道を続け、一歩ずつ、ゆっくり成長していってほしいと思います。
※過去の記事です
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「柔道部がない中学生も頑張っています!」
https://note.com/shojukan/n/n9327a747f3b0
※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n1e09b8a99c67