おしらせ

2020-11-11 17:30:00

咲柔館コラム26 「柔道上達の秘訣は、柔道衣をきれいにたたむこと」

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 どのような職業であっても、一流は「道具」を大切にする。これはスポーツや武道にも共通することです。

 

 

 

 「道具は、頭で思ったことが手に伝わって道具が肉体の一部のようになるという事や。わたしらにとって、道具は自分の肉体の先端や。」

西岡 常一(宮大工)

 

 

 

 「バットの木は自然が何十年もかけて育てています。僕のバットはこの自然の木から手作りで作られています。 グローブも手作りの製品です。1度バットを投げた時、非常に嫌な気持ちになりました。自然を大切にし、作ってくれた人の気持ちを考えて僕はバットを投げることも叩きつけることもしません。プロとして道具を大事に扱うのは当然のことです。」

 イチロー

 

 

 

 柔道家も例外ではありません。柔道衣や帯に対して、特別な想い入れがある方が多いのではないでしょうか。オリンピアンの中には、打ち込み相手も含め誰にも柔道衣を触れさせない方や、試合前に柔道衣に語りかける方もいらっしゃるそうです。

 

            

 

 咲柔館子どもクラスの11月目標は「柔道衣を自分でたたんでみよう」です。最初は慣れなかった子どもも目標に掲げたことで、より上手にたためるようになりました。咲柔館の塾生様たちは、子どもも大人も柔道衣をきれいにたたみます。それは形式的にやっているのではなく、柔道に対する愛情が行動に表れているのだと思います。

 

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 「こんまり」こと片づけコンサルタントの近藤麻理恵さんは、著書の中で次のようにおっしゃっています。

 

洋服をたたむという行為は、効率よく収納するための、

洋服を折り曲げるだけのたんなる物理的な作業ではけっしてありません。

自分の手で洋服に触ってあげることで、

じつは洋服に愛情やエネルギーを注いでいるのです。

 

だから、たたむときは、

「いつも私を守ってくれて、ありがとう」という

気持ちを込めて、たたんであげてください。

 

そうすると、なんとなく洋服も喜んでいるように見えるから

不思議なものです。

 

『毎日がときめく片づけの魔法』(近藤 麻理恵/サンマーク出版)

 

 

 

 「洋服」を「柔道衣」に置き換えて読んでみてください。柔道家の中には、共感できる方もいらっしゃるのではないでしょうか。柔道衣を大切に扱いうことで、柔道に対する姿勢も変わってきます。柔道上達の秘訣は、柔道衣をきれいにたたむことかもしれません。

 

 

 

 参考までに柔道衣の価格にもふれておきましょう。柔道衣の値段は用途(稽古用・学校体育用・試合用など)によって様々です。初心者の方は、五千円から一万円くらいのものを購入していただければ、十分柔道を楽しむことができます。柔道で使う道具は柔道衣と帯のみです。柔道衣はとても丈夫にできていますので、2年間から3年間は使えます。柔道は道具に関するお金があまりかかりません。

 

 

 

 柔道家にとって柔道衣は大切な道具です。柔道衣は着るだけで気持ちが引き締まります。皆さんも「マイ柔道衣」を着て、柔道を楽しんでみませんか。

 

 

※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n58866a47b831