おしらせ
2021-04-09 20:25:00
咲柔館コラム68 大人の「サード・プレイス」としての柔道場
青い空、美しい海、三線(さんしん)の音色に合わせ陽気に踊る人々、私は沖縄が大好きです。今までに3度訪れたことがありますが、行く度に新しい魅力を発見しています。沖縄の音楽も好きです。沖縄三線をどうしても弾いてみたくて、習っていた時期もあります。初めて三線の弦をバチで弾いた時の感触と音色は今でも忘れられません。短期集中の市民向け教室だったので今は習っていませんが、また再開したいと思っています。
新しい習い事を始めると生活に張りが生まれます。知らない事を学ぶのは何歳になっても楽しいものです。それだけでなく、家、職場以外に自分の居場所「サード・プレイス(第三の居場所)」ができます。私が通っていた三線教室は、とても居心地の良い場所でした。年齢、性別、仕事、経験の有無を問わず、様々な方達が集い、みんなで三線を弾き、楽しく歌う。あの時間、空間が人生を豊かにしてくれました。
以前、柔道の創始者である嘉納師範の思想を学ぶ機会がありました。その際に、講師の先生から教わったある言葉がとても印象に残っています。先生はこうおっしゃいました。「嘉納師範は、柔道場を『和楽の処』(わらくのところ)と考えていました。」
一般的に柔道場は「つらい修行を行う場所」というイメージがあると思います。しかし、嘉納師範は柔道場を「皆が和やかに、楽しくすごす場所」と捉えられていたそうです。「和楽の処」は、現代で言う「サード・プレイス」にあたります。お互いが対等な立場で稽古や交流を行い、皆が居心地の良さを感じられる場所こそが、柔道場なのです。
咲柔館は、柔道未経験者であっても、柔道の実績がなくても、柔道を楽しめる道場です。大人の方も受身や基本動作など、一から柔道を学ぶことができます。「強い・弱い」「上手い・下手」は一切関係ありません。柔道好きの方たちが、それぞれの目的、ペースに合わせて無理なく稽古を行っています。
私は楽器を専門的に習った経験がなかったので、三線を習う前は不安がありました。でも、思い切って始めてみると、意外に楽しめるものです。柔道も同じだと思います。「柔道をやってみたい」「柔道を再開したい」という方は、1度気軽に道場までお越しください。みんなが笑顔になれる「和楽の処」を一緒に作っていきましょう。
😊おまけ😊
教員時代の写真です。2010年の沖縄インターハイでは、教え子が日本一(女子57㎏級)になりました。沖縄は思い出深い場所です。
※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n8bf1f14cf4c0