おしらせ

2022-01-15 18:10:00

コラム「お母さんを助けた柔道の心と技」(子どもクラス)

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咲柔館コラム134
お母さんを助けた柔道の心と技

 

 

 

 

 柔道は、自分だけではなく、相手を守る力も身につけることができます。先日、そのことを実感する感動的な出来事がありました。

 

 

 

 

 咲柔館に通う5歳のお子さんは、柔道を始めて7ヶ月。この日も「こんにちは~!」と元気に道場に来ました。「明けましておめでとう。今年も柔道がんばろうね。」新年の挨拶をし、お子さんが道場に上がろうとした時、その出来事は起きたのです。お母さんが靴を脱ごうと、かがもうとした際に、少しよろけてしまいました。「あっ、危ない!」私がそう思った瞬間、なんと、お子さんがお母さん腕を、その小さな両手で力強く引っ張り上げたです。それは、柔道で相手を投げた時の動作と全く同じでした。

 

 

 

 

「強い人は優しいんだよ。相手を投げる時は、しっかり袖を引っ張って、守ってあげようね。」投技の練習をする時は、毎回このように話しています。5歳のお子さんも、投げた後に相手の袖を引く習慣が身につきました。ただ、この動作が、日常の場面でとっさに出たのには驚いています。もともと怪我につながるようなバランスの崩し方ではなかったものの、お子さんのお陰で、お母さんは服をよごさずにすみました。

 

 

 

 

 彼には「今はお母さんが君を守ってくれているね。でもね、いつか君がお母さんを守る日が来るんだよ。柔道で大切な人を守れる力をつけようね。」と話したことがあります。その話を覚えているかどうかはわかりませんが、反射的にお母さんを守った彼の行動に感動しました。お母さんも、私も、そして本人も、みんなニコニコ。新年早々、心が温かくなりました。

 

 

 

 

 受身を身につけることで怪我の防止につながる、挨拶ができるようになり、礼儀正しくなる、など柔道は普段の生活に生きることも多いです。今回は、そのことを改めて実感した一コマでした。やっぱり、柔道はすばらしい。今年も道場のお子さんたちの成長が楽しみです。





※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n4b2cf660a025