おしらせ

2022-03-08 17:40:00

コラム「柔道家が増えることで、社会がより良くなる」

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咲柔館コラム143
柔道家が増えることで、社会がより良くなる

 

 

 

 

 「お茶はなあ、作法の正確さでもない。仕事の成功の道具でもない。相手のことを思う気持ちや。それだけのもんや。」

 NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で、厳しい稽古に嫌気がさしたわがままな女優に対して、茶道の先生が言った言葉です(第85回・3月2日放送)。私はこの言葉を聞いた時に、嘉納師範の直弟子であり、世界で唯一の女性十段であった福田敬子先生の言葉を思い出しました。

 

 

 

 

 「大外刈りや膝車が柔道ではない。よい人間になるのが、柔道だ。」

 福田先生は、よく門下生に向けてこうおっしゃっていたそうです。柔道で大切なのは、稽古を通して「よい人間」になること。福田先生の言葉は、「柔道の本質」をわかりやすく教えてくれます。

 

 

 

 

 「柔道家が増えることで、社会がより良くなる」。それが私の願いです。つよく、やさしい柔道家が、柔道で学んだことをそれぞれの学校や職場や家庭で生かす。そうすれば、みんなが笑顔になれるより良い社会が作れると思います。

 お互いに礼をする、組み合って稽古をする。柔道は、常に相手とつながることで「人のことを思う気持ち」を育むことができる武道です。これからも福田先生の言葉を胸に抱き、相手の心を想像できるすてきな柔道家を増やしていきます。


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※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n2446a7a378ae