おしらせ
2022-08-24 12:06:00
コラム「江戸時代にタイムスリップ?!蔵で寺子屋体験」(出前教室)
咲柔館コラム181
江戸時代にタイムスリップ?!蔵で寺子屋体験
咲柔館のある栃木市は「蔵の街」とも呼ばれ、江戸時代から残る歴史的な建造物が沢山あります。蔵や古い建物をリノベーションしたおしゃれなカフェなども多くあり、そこでゆっくりとした時間を過ごすのもおすすめです。中には蔵を活動拠点とし、子育てに関する活動をされているNPO法人もあります。それが「栃木おやこ劇場」です。栃木おやこ劇場様よりご依頼を受け、8月19日(金)に小・中学生と保護者様を対象とした「寺子屋体験」を実施しました。
第1部は「親子素読体験」。江戸時代は寺子屋などで盛んに行われた素読ですが、現代ではほとんど行われていないようです。今回参加されたお子さんたちも、初めて素読を体験しました。素読の教材として用いたのは、「日本人千年の教科書」と言われている『実語教』。「やまたかきがゆえに、たっとからず。きあるをもって、たっとしとす。」(山高きが故に貴からず。樹有るを以て貴しとす。)私の後に続いて、みんなで声を出します。最初は、聞いたことがないような言葉にとまどっていたようです。でも、何回か繰り返すうちに、少しずつ言葉のリズムをつかみだし、最後は大きな声で素読をすることができました。やっぱり、子どもの学ぶ力ってすごいです。
後半は、保護者様にリード役をやっていただき、親子で素読タイム。お母さん、おばあちゃんが、『実語教』の言葉を声に出す。子どもはそれをよく聴いて声に出す。お互いの目を見ながら、交互に言葉を声に出しあう姿を見て、心が通じ合っているように感じました。5分程度の短時間でも良いので、ぜひお家で素読を続けてほしいと思います。
歴史を感じる建物の中で古典の素読をする。まるで江戸時代にタイムスリップしたような楽しいひとときでした。
※過去のコラム「『素読』で遊ぼう」
↓↓↓
https://note.com/shojukan/n/n42d8bf048d95
素読を終えたお子さんたちは、高校生スタッフのサポートを受けながら、夏休みの宿題&工作タイム。保護者の皆さんは、別の蔵に移動し、第2部へ。
主催者様から「教員経験や柔道指導の経験を生かし、保護者様向けのお話をしてほしい」とご依頼がありましたので、約60分間お話をしました。テーマは「『自立』『自律』した中学生・高校生になるために」です。皆さんはとても熱心で、中にはメモをとられている方もいらっしゃいました。最後に10分間とっていた質問タイムも、熱を帯びるうちに気づけば30分間が過ぎていました。1つひとつの事例がとても参考になり、私自身も勉強になりましたので、ぜひ今後の教育に生かしたいと思います。
いつの時代も教育は社会を作る根幹です。この歴史ある蔵の街で、これからも柔道や素読を使った教育をコツコツと続けていきたいと思います。
「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
文武一道塾 咲柔館
※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n2d67a43cbf57