おしらせ
2025-12-09 00:22:00
📝「根性」で掴んだ夢の初段(学生・大人クラス)
咲柔館コラム311
「根性」で掴んだ夢の初段
「根性をつけたい。」約1年5ヶ月前、咲柔館の門をたたいた女子高校生は、入会申し込み書の柔道を始める動機の欄にこう書きました。私は、令和の時代にもこのような考えを持った高校生がいることにとても驚いたのを覚えています。
彼女は、勉強や高校の部活動の合間を縫ってコツコツと稽古に励み続けてきました。入会当初は、「受身」、「礼法」、「柔道の基本動作」を地道に稽古し、柔道の土台をしっかり築きました。稽古を重ね、徐々に色々な技に挑戦し、今では打ち込みや投げ込みも様になっています。
また、普段の稽古に加え、出稽古がある際には意欲的に参加し、初めて組む相手、自分より経験豊富な相手にも果敢に挑み続けてきました。
私は、入会された当初から十分に「根性」がある方だと思っていました。投げられても、技を返されても潔く受身をとってすぐに立ち上がる。習った技をうまくいくまで何度でもかけ続ける。そんな姿勢で稽古を続けたので、実力はどんどん向上していきました。
また、「考える柔道」を実践できるのも彼女の長所です。習ったことをやるだけではなく、自分の頭で技の理合を考え、論理的に技術を体得できるとても賢い柔道家です。
12月7日(日)、2回目の挑戦となる昇段審査会では、彼女の良さが存分に発揮され、魂のこもった技で相手を投げることができました。
特筆すべきは、先にポイントをとっても、一切守ることなく最後まで一本を取りに行った点です。有効をとった後も攻めることをやめず、最後の数秒で技を返されて一本負けした試合もありました。目先の勝ちではなく、あくまでも一本を追究し続けたその姿勢に心打たれたのは私だけではなかったようです。審査会後、数名の先生方から「彼女は良い柔道をされますね。」とお褒めの言葉をいただきました。
今回の試合の結果、昇段の規定に達し、見事初段に合格。結果だけではなく、ここまでの努力、試合中の前向きで直向きな姿勢、相手への敬意(礼法)、その全てに心から拍手を送ります。彼女が黒帯になったことは、ご本人だけでなく、咲柔館みんなにとって大きな喜びです。本当に合格おめでとう。正式に昇段証書が届き、黒帯を締めた姿を見るのがとても楽しみです。
昭和生まれの私にとって「根性」という言葉には、「無理をしたり、痛みを我慢してでも、歯を食いしばって立ち向かう」といった泥臭いイメージがあります。ただ、元来「根性」とは、「物事を最後までやり通そうとする精神力」のことを指します。彼女は、目標として掲げた黒帯に向かって柔の道をまっすぐに、そして爽やかに歩み続け、更に「根性」がつきました。
彼女には、柔道以外にも夢があるそうです。きっとこの先の人生においても、持ち前の「根性」で色々な夢を叶えていくことでしょう。これからも彼女の挑戦、成長が楽しみです。
応援、打ち込み相手に来てくださった会員様と昇段記念写真
最後になりますが、今回の昇級・昇段審査会の準備・運営に携わってくださった先生方に感謝申し上げます。ありがとうございました。また、応援や打ち込み相手に来てくださった会員様、稽古時やメールで彼女の応援をしてくださった会員の皆様にも御礼申し上げます。ありがとうございました。とても心強かったと思います。
これからも、咲柔館は、学校に柔道部がない学生さんや大人になってから柔道を始めたい方、再開したい方の「昇級・昇段」や「柔道ライフ(生涯柔道)」をサポートしてまいります。柔道にご興味がある方は、ぜひお気軽に見学や体験にお越しください。皆さんとお会いするのを楽しみにしております。
「柔道をやることで、人生はより豊かになる」
「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
※noteより転載
https://note.com/shojukan/n/nc8f495223141?app_launch=false

