おしらせ

2020-09-18 12:09:00

咲柔館コラム12 「柔道では珍しい『プラベート稽古』」

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 「プライベートレッスン」(個別指導)という指導形式は、語学(英会話など)や音楽(ピアノなど)で多く行われています。最近では、スポーツにおいても陸上、水泳、ゴルフ、筋力トレーニングなどで取り入れられているようです。

 柔道にはあまり馴染みがない「プライベートレッスン」ですが、咲柔館では「プライベート稽古」として実施しています。対象は、中学生、高校生、学生、社会人の皆さんです。稽古の目的は多岐にわたります。

 

〈プライベート稽古の目的例〉

・体育でやっている柔道が面白いので、長期休暇中に復習をしたい

・教員採用試験(体育)の実技試験対策をしてほしい

・昇段審査対策をしてほしい

・受身がもっとうまくなりたい

・得意技を集中的に練習したい      

・マンツーマンで質問をしながら稽古がしたい

・朝の時間帯に稽古がしたい                

 など

 

 

 

 

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10時から「プライベート稽古」をされているアメリカ人のブライアンさん。
武道や格闘技が大好きで、空手やテコンドーもされています。

 

 

 

 塾生様それぞれの目的を事前にお伺いした上で稽古を行っています。もちろん、1回のプライベート稽古で劇的な変化が起こるわけではありません。しかし、明確な目的意識を持ち、集中的に稽古をすることで、小さな変化と多くの気づきが生まれます。

 柔道では珍しい指導形式ですが、プライベート稽古をご希望される方は意外に多いです。ありがたいことに、他県から通ってくださる方もいらっしゃいます。今後、時代の変化に伴い、塾生様のニーズも多様化していくのかもしれません。これからも皆さんのご希望に沿った稽古を行い、お悩みやお困りごとを少しでも解決できれば嬉しいです。

 

 

※「note」から転載
https://note.com/shojukan/n/n825d94e8cab8

 

※文武一道塾 咲柔館 「プライベート稽古」
https://shojukan.com/menu/c926314

2020-09-17 12:48:00

塾生様の柔道衣が完成しました!

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塾生様の柔道衣が完成しました。(左:子ども用 右:大人用)
注文してから約2週間です。
初心者用の柔道衣であれば、8,000円でお釣りがきますよ。
(税込み・送料込み・帯付き・刺繍代込み)
お渡しするのが楽しみです!

 

 

ご注文を希望される方は、お気軽に道場までお問い合わせください。

〇道場ホームページ内「体験・見学予約」より 
「お問い合わせ内容」に「柔道衣購入希望」とご記入ください。

https://shojukan.com/contact

 

〇お電話 070-4330-5718(火~土 9時~18時受付)
口を開けて目が笑っている笑顔

2020-09-16 16:31:00

咲柔館コラム11 「『運動』と『学習』の両立はできる」

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※高校3年生の時の私です

 

 

 

 「全国大会に出場する」。この夢を叶えるために、私は私立高校への進学を決めました。中学時代、県大会で1回も勝ったことがなかった私にとって、それはあまりにも大きな夢だったと思います。夢を実現させるためだけに、青春時代の全て注いだといっても過言ではありません。だから、高校1年生の時は「柔道に集中する」という大義名分のもと、勉強をあまりしませんでした。授業態度も不真面目で、先生に注意されることが多かったです。もちろん、1年終了時の成績はひどいものでした…。それだけではなく、柔道も全く結果が出なかったのです。1年生最後の大会は、1回戦で30秒くらい絞められて負けました。あの時は本当にみじめで、悔しかったです。

 

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※高校入学後に行われる宿泊研修でも柔道をしていました…。

 

 

 

 「このままではまずい。色々と無理をして私立高校に入学させてくれた両親に対して、あまりにも申し訳ない。」私は猛省をし、高校2年生からは心機一転、学習にも全力を注ぐことに決めました。色々な先生が「文武両道の大切さ」について話してくださる環境にいられたことは、本当に幸せだったと思います。あとは、その教えを実践するのみです。

 座席は前列を希望し、とにかく授業に集中しました。試験前は、分からない所が解決するまで担当の先生を離しません。ご自宅にお電話したことまでありました。(すごい迷惑行為ですね…。そんな自分を受け入れてくださった先生方に改めて感謝します。)

 学習への姿勢を変えた結果、1学期のうちに成績はどんどん向上しました。すると、学業成績と比例するように、柔道も少しずつ結果が出だしたのです。夏のインターハイ予選では人生初の県大会3位入賞、その後紆余曲折を経て(この話は長くなるので今回は割愛します)、翌年、春の全国高等学校柔道選手県大会出場(団体戦)という夢を掴むことができました。優勝が決まり、仲間や先生と抱き合って泣いたあの瞬間を思い出すと、今でも涙が出てきます。「やればできる」「夢は叶う」ということを実感し、私の人生観は大きく変わりました。

 私の場合、きっと柔道しかしていなかったら、夢を叶えられなかったと思います。学習を通して、物事を広く深く考えられるようになったこと、そして自信をつけられたことが大きな要因です。それに「柔道だけやればいい」と考えていた高校1年時よりも、「文武両道に力を注ごう」と心を入れ替えた高校2年時の方が、明らかにエネルギーに満ちていました。

 

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※夢の全国大会出場。ベスト16でした。

 

 

 

 以前、高校の現代文の教科書に「心の鉱脈」という文章が載っていました。この文章は、心理学者の河合隼雄先生の有名な著書『こころの処方箋』からの抜粋です。私はこの教材が大好きでした。自分が高校時代に柔道と学習を両立させられた理由を教えてくれた貴重な1冊です。その一部をご紹介します。

 

 

「23 心の新鉱脈を掘り当てよう」より一部抜粋

 

 もちろん、ものごとには限度ということがあるから、趣味に力を入れれば入れるほど、仕事もよく出来る、などと簡単には言えないが、ともかく、エネルギーの消耗を片方で押さえると、片方で多くなる、というような単純計算が成立しないことは了解されるであろう。片方でエネルギーを費やすことが、かえって他の方に用いられるエネルギーの量も増加させる、というようなことさえある。

 以上のことは、人間は「もの」でもないし「機械」でもない、生きものである、という事実によっている。

 人間の心のエネルギーは、多くの「鉱脈」のなかに埋もれていて、新しい鉱脈を掘り当てると、これまでとは異なるエネルギーが供給されてくるようである。このような新しい鉱脈を掘り当てることなく、「手持ち」のエネルギーだけに頼ろうとするときは、確かに、それを何かに使用すると、その分だけどこかで節約しなければならない、という感じになるようである。

 『こころの処方箋』(河合隼雄 著/新潮社)

 

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 高校2年時の私は、柔道だけでなく学習という鉱脈も掘ったことで、新しいエネルギーがどんどんあふれ出ていたのです。あの頃の私は「プラス思考の塊」のような考え方をしており、どんなことに対しても積極的でした。(高校時代の自分に負けられません!)

 新しい心の鉱脈を掘り当てるのに年齢は関係ありませんが、ぜひ若いうちに実践してほしいです。伸び盛りの子どもたちは、本人の気持ちと環境次第でどこまでも成長することができます。「〇〇だけやっていればいい」と思わずに、運動や学習はもちろん、色々なことにチャレンジしてみてください。きっと心の中に眠っている鉱脈から新しいエネルギーが湧き出てきますよ。

 

 

※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n0669898402db

 

2020-09-11 11:58:00

咲柔館コラム10 「『素読』で遊ぼう」

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咲柔館では「素読(そどく)」を稽古の前後に行っています。「素読」とは、文章の意味や内容は考えず、文字だけを音読することです。

 

素読の効果について、「脳トレ」の監修などで有名な川島隆太教授は以下のようにおしゃっています。    

 

黙読は文字を捉えて視覚で覚え、そこに書かれている意味を理解します。一方、それを声に出すのは、理解した文章の情報を音に変換する、口を動かす、息を出す、自分の声を耳で聞くといった二重、三重の機能が働くことになるので、それだけで脳活動は活発になるわけです。

 

 

人間の前頭葉の中心、ちょうど眉間の上あたりに背内側前頭前野という高度なコミュニケーションを司る部分があって、お互いの気持ちが通じ合っている時には、その脳の揺らぎが同期する(脳活動の波長のタイミングが合う)ことが、今年になって初めて分かったんです。(中略)さらに、同期を強めるには、お互いの動作を合わせることが効果的であることも分かりました。外的な動きでリズムを合わせると、脳の同期のリズムも合ってきて、それがコミュニケーションをよくして学習効果を高めることにも繫がるんです。

※今年=2016年

 

僕はこれまで素読が脳の機能を高める実証データをたくさん取ってきましたが、そこで分かったことの一つはできるだけ速く読むトレーニングの効果です。速く読むことで頭の回転速度が上がります。例えば、早口言葉のようなものを毎日やっていると、脳がつくり替えられるということが見えてきたんですね。

もう一つ、声に出すことは記憶のトレーニングにもなります。僕たちが文章を読む場合、一文字一文字を目で見て発声するのではなく、ある程度の量を見ながらそれを記憶に留めて声に出したり、理解したりしますね。これをワーキングメモリー(作動記憶)と読んでいますが、素読によってこの脳のシステムをフルに活用できることが分かってきました。

 

(『素読のすすめ』/川島 隆太・齋藤 孝 著/致知出版社)

 

 

このように素読には多くの効果があります。お年寄りの脳にとっても効果が大きく、認知症の改善にも役立つそうです。

 

 

 

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素読の教材の1つ『実語教』

 

 

子ども達は「素読を頑張っている」というよりも「素読で遊んでいる」という感覚に近いのかもしれません。「先生の言葉真似ゲーム」「難しい文を覚えるゲーム」といった感じでしょうか。素読を真剣かつ楽しそうにやっています。

『銀の匙』の授業で有名な、元灘校教師の橋本武先生は著書の中で「遊んでるつもりが自然に学んでいることになるように持っていく」やり方が大切だとおっしゃっています。 (『〈銀の匙〉の国語授業』/橋本 武 著/岩波ジュニア新書)遊んでいるうちに自然と学んでいる、鍛えている、成長しているという教育方法はとても魅力的です。橋本先生の「遊ぶと学ぶの垣根をなくす」という発想を大切にし、これからも素読を楽しく続けていきます。

 

※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n42d8bf048d95

2020-09-09 08:50:00

咲柔館コラム9 「日曜柔道体験会」

 

月に2回程度「日曜柔道体験会」を実施しています。1時間という短い時間ですが、柔道の魅力、楽しさを十分に感じることができる内容です。

 

 

9月6日

午前(幼年・少年部向け)

 

3才の男の子が参加してくれました。本来はお子さんのみで行いますが、「私も一緒にやりたいです!」というお父様のご要望があり、今回は「親子柔道体験」としての実施です。柔軟体操、柔道遊び、受身などを親子で楽しまれていました。実は、お子さんが1番笑顔になったのは「本の読み聞かせ」です。「これはなんだろう?」「わかった!」お父さんと一緒に色々なことを想像しながら絵本を読んでいました。柔道だけでなく、本の楽しさも実感してくれて良かったです。

道場に来た時は挨拶するのも恥ずかしそうでしたが、帰る時には自分から「ありがとうございました」と言いに来てくれました。柔道には人を変える力があります。柔道場での経験が、少しでもお子さんの成長につながってくれれば嬉しいです。

 

 

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午後(中高・一般部向け)

 

中学校時代、柔道部で活動をされていた方(20代男性)が参加してくださいました。普段はトレーニングジムに通われていますが、久しぶりに柔道もしてみたくなったそうです。なんと、この日のために柔道衣を新調して来てくださいました。その熱意がとても嬉しいです。

10年以上柔道をされていないそうですが、受身がとてもきれいでした。背負投の打ち込みも上手で、中学の3年間、真剣に柔道をされていたのがよく分かります。覚えた技は一生の宝です。ずっと自転車に乗らなくても運転方法を忘れないように、一度しっかりと身につけた技術は体が覚えています。

柔道精神や柔道の歴史にもご興味を持って下さり、お帰りの際には「柔道はやっぱり面白いですね!」とおっしゃっていました。

 

 

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今後も日曜日を利用した柔道体験会や、イベントも企画していこうと思います。柔道が皆さんにとってより身近なものになってくれれば嬉しいです。

 

日曜柔道体験会(9月20日)
https://shojukan.com/info/3493609

 

※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/ne7d24e292be7

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