おしらせ

2020-08-27 11:49:00

咲柔館コラム5 「新しい形の柔道場」

DSC_4463.JPG

 

インターネットで興味深い記事を見つけました。

 

 

「全日本柔道連盟(全柔連)が25日に開いた常務理事会で、中長期基本計画を策定する協議に入ったことが明らかになった。

 中長期基本計画が策定されるのは全柔連では初めてとなる。見据えられる期間は今年度からの8年間で、計画の具体的な柱は、すそ野拡大のための普及活動。柔道指導と併せて学習指導を行えるような『柔道学童保育』の実施を検討していくという。 」

( 8月27日 東スポwebより)https://www.tokyo-sports.co.jp/sports/judo/2110236/

 

 

今後、柔道場が「学童施設」として活用される機会が増えるかもしれませんね。実際に、柔道と学習を行っている道場はすでに存在します。私が知っている限りでは、ご夫婦で30年間も運営されている「柔道学習塾 紀柔館」さん(和歌山県)と姉妹道場の「文武一道塾 志道館」さん(東京都)です。時代を先読みされていた両道場の先生方を尊敬します。

 

柔道学習塾 紀柔館 ホームページ   http://kijukan.com/

文武一道塾 志道館 ホームページ   https://www.bunbuichido.net/

 

 

DSC02397.JPG

 

文武一道塾 咲柔館も、「柔道学童保育」型の道場です。

「文武一道」という言葉は、空気投げで有名な三船久蔵十段の言葉であるとされています。

また、柔道の創始者である嘉納治五郎師範は、「文武不岐」(=文と武は分けられないものである)や「文経武緯」(=文は縦糸、武は横糸である)という四字熟語をしばしば用いたと言われています。

 

 

私は高校1年生の時「柔道だけ頑張ればいいや」と考え、学業にあまり力を入れませんでした。しかし、柔道を言い訳に勉強から逃げていた甘い人間が、試合で勝てるはずがありません。もちろん、学業成績もかなり下がりました。そこで猛省した私は、2年生から心を入れ替えたのです。座席は前列を希望し、全ての教科に対して力を注ぎました。何でも真剣に取り組むと、面白くなるものです。その結果、まずは学業成績が向上し、次いで柔道も少しずつ結果が出る様になりました。高校時代に「文武一道」を実感できたことは、人生にとって大きな財産です。若いうちに色々な学びを体験することで、人生の土台を築くことができます。

 

 

自分の経験も踏まえ、咲柔館では以下のようなタイムスケジュールを組んでいます。

 

15:30        
開館 


15:30~16:30  
宿題・読書 等


16:30~17:45  
柔道稽古・古典の素読

17:45~18:00  
掃除・着替え ※幼児はここまで
 

18:00~18:30  
振り返りノート・宿題・読書 等

 

 

柔道だけでなく、学習にも取り組むことで、心、頭、体の力をバランス良く鍛えることができます。また、お子さんのお預かり時間も3時間(幼児は2時館半)と長く設定していますので、まさに「学童施設」としてご利用いただくことも可能です。

 

 

素読.jpg

 

柔道場に求められるものは、時代によって異なります。柔道精神を軸にしつつ、柔軟に変化していくことが必要なのかもしれません。咲柔館は、時代の流れ、お子さん達の10年後を考えながら、柔道場が今できることを追究、実践し続けていきます。

 

※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/nd6b6e0737d79
 

2020-08-25 18:58:00

咲柔館コラム4 「咲柔館」という道場名にこめた想い

DSC02223.JPG

 

きれいな花が咲いているのを見ると、自然と元気になります。

「来ただけで元気になれる明るい道場」というイメージで「咲柔館」(しょうじゅうかん)と名づけました。

 

道場名に込めた想いは、他にもあります。

実は、「咲」という漢字のもとは「笑」なのです。

 

咲 

ショウ(セウ)/ さく

もとの字は笑で、「わらう」の意味であった。(一部のみ抜粋)          

           『常用字解読』(白川 静/平凡社)

 

「柔道を通してみんなを笑顔にしたい」それが私の想いです。

 

気持ちよく体を動かして笑顔になる。

楽しい柔道遊びで笑顔になる。

新しい知識を知って笑顔になる。

技がうまくいって笑顔になる。うまく投げられた方も笑顔になる。

一緒に組み合っただけで笑顔になる。

仲間がいるから笑顔になる。

 

柔道場は、決して怖い場所ではありません。柔道精神をしっかりと理解し、正しい技術を身につけることで、子どもから大人までが笑顔になれる「みんなの居場所」となります。「柔」という漢字からも分かるように、柔道場は、やさしく、おだやかな心を持った人たちが集い、互いを高め合う場所です。

 

何も咲かない寒い日は

下へ下へと根を伸ばせ

やがて大きな花が咲く

 

高橋 尚子さん 座右の銘

(高校時代の恩師である中澤正仁先生から送られた言葉)

 

これは、私が大好きな言葉です。何度もこの言葉に救われてきました。

咲柔館は、まだ種が蒔かれたばかりの道場です。大輪の花が咲く日を信じ、まずはしっかりと根を伸ばしていきます。

 

本日「noteを見ました!」という方が見学に来てくださいました。とても嬉しいです。皆さんとも道場でお会いできる日を楽しみにしています。

※トップの写真は「咲柔館」の文字を書いてくださった書家の先生(左)と元同僚が、道場名の書を立派な額に入れて寄贈してくださった時のものです。

 

 

😄おまけ😄

実は「咲柔館」という道場名を考えてくれたのは妻です。

私も何十個も候補を考えたのですが、この道場名を聞き、すぐに気に入りました。家族を笑顔にすることも忘れずに、道場運営をしっかりと行っていきます。

 

※「note」より転載

https://note.com/shojukan/n/n77832d2f031d

 

2020-08-22 18:08:00

咲柔館コラム3 「大人の柔道倶楽部」

DSC_4461.JPG

 

「50歳からの旅と暮らしを応援します」

JR東日本「大人の休日倶楽部」のキャッチコピーです。いいですねえ。10年後に入会し、ゆっくりと旅をしてみたいものです。

 

「50歳からの柔道を応援します」

文武一道塾 咲柔館は、大人の方も安心して柔道を楽しめる道場です。

 

私は今年の3月まで「文武一道塾 志道館」(姉妹道場)で勤務していました。志道館には50代から柔道を始められた方も沢山いらっしゃいます。運動不足解消、ストレス発散、日本文化理解、昇段などそれぞれに目的を持ち、真剣に、かつ楽しみながら柔道をされていました。

ただ、他のスポーツに比べ、大人になってから柔道を始められる環境はまだ整っていません。また、ブランクがある方が柔道を再開する場所を探すのも大変でしょう。志道館のような道場は、とても貴重です。


文武一道塾 志道館 ホームページ
https://www.bunbuichido.net/ 

 

 

大人の方が安全に柔道をする上で、大切なことがいくつかあります。もちろん、稽古を重ね、技術、体力を向上させていくことは必要不可欠です。しかし、それ以上に大切なのは「心の持ち方」だと思います。その中で最も重要なのは「目の前の勝ち負けに拘泥しすぎない」ということです。「潔く受身を取る」「危険な技を掛けない」「三様の稽古を常に心がける」(※注)といった共通認識を持ち、互いに敬いながら稽古をすれば、生涯にわたって柔道を楽しむことができます。

 

※注

「三様の稽古」につきましては、志道館コラム「三様の稽古~生涯柔道の実践を目指して~」をご覧下さい。
https://www.bunbuichido.net/20191024ayakawa-column/

 

「自分の年齢では無理かな…」「体力に自信がないな…」という方は、まず「受身」や「補助運動」から始めてみてはいかがでしょうか。これだけでも十分に運動効果がありますし、柔道の魅力も実感できます。「実戦練習(乱取り)」はやりたくない」という方は、無理をする必要はありません。「形」の稽古や、他の方の稽古を見て学ぶ「見取り稽古」も立派な稽古の1つです。

 

柔道をすると心も体もすっきりします。そして、組むとすぐに仲良くなれるのも柔道の素晴らしさです。志道館で、10代から60代の方が共に汗を流し、楽しそうに柔道談義をされていた光景が忘れられません。咲柔館も大人の方が安心して「生涯柔道」を楽しめる環境づくりに努めていきます。ぜひお気軽に道場までお越し下さい。

 

※中高・一般部について
https://shojukan.com/menu/c922982

2020-08-22 09:34:00

9月予定表

2020・9月カレンダー.png

 

pdf カレンダー 2020 9月.pdf (0.2MB)

 

【9月イベント・柔道体験会】

9月6日(日)・20日(日)

 

幼年部・少年部  10:00~11:00

中高・一般部   13:00~14:00

 

 

入塾をご検討されている方を対象とした体験会です。
どうぞ、お気軽にお申し込みください😄

 

2020-08-21 11:23:00

咲柔館コラム2 「柔道に向いている子ども」

小1.jpg

 

「ねえ、君はしゃべれないの?」

幼稚園児の時、同じ道場に通っていた子どもにこう言われたことがあります。私はとても内気で、家族以外とはほとんど話すことができない子どもだったのです。更に、運動も大の苦手でした。体育の時間が苦痛だったのを覚えています。ちなみに、逆上がりができるようになったのは、大学3年生の時です…。

 

「柔道に向いている子ども」と聞いて、どのようなお子さんを想像しますか。体が大きい、運動が得意、気が強い子どもをイメージされる方が多いかもしれません。しかし、柔道の創始者である嘉納治五郎師範は体が小さく、しかも「いじめられっ子」でした。そこから「なにくそ!」という精神で立ち上がり続け、世界中に柔道を広められたのです。私は、体が小さい、運動が苦手、気が弱い子どもにも柔道は向いていると思います。

 

柔道の大会は体重別階級制で行われ、同じ位の体重の選手同士が試合をします。体重無差別の大会もありますが、「柔よく剛を制す」という言葉があるように、小さい人でも大きな人に勝てるのが柔道の魅力です。柔道には立技と寝技を合わせ約100種の技があります。色々な技の中から、自分の体型や体の使い方に合わせて技術を選べるのも柔道の面白さです。(もちろん、大会に出ること、勝つことが柔道の全てではありません。)

 

また、柔道を続けると体だけではなく、少しずつ心にも変化が生まれます。ある幼児のエピソードをご紹介しましょう。

 

A君は、幼稚園の友だちから悪ふざけで叩かれることがありました。その度にA君は怒ったり、時にはやり返そうとしていました。ところが、柔道を始めて数ヶ月後、再び友だちが彼を叩こうとしましたが、感情を荒げることなく、その手を制するだけになったそうです。その様子をたまたま見ていたお母さんは不思議に思い、「何で今日は怒らなかったの?」と聞きました。そうすると彼は、「僕は柔道を始めて、すごい力を手に入れたんだ。だから相手を攻撃しないんだよ。」と答えたそうです。

 

かっこよすぎます。まるで少年漫画の主人公が、不思議な力に覚醒した時のようです。A君は柔道を始めた当初、稽古中にふざけたり、お腹が空くと泣いてしまうようなお子さんでした。それが、3ヶ月後には見違えるほど礼儀正しくなり、小学生にも負けない位、自信に満ちた態度で稽古に臨むようになったのです。

 

 

 

高3.jpg

トップ写真(小学校1年生)から10年後(高校3年生)の私です。
家族、先生方、仲間たちのお陰で「全国大会出場」という夢を叶えることができました。 

 

 

柔道には人を変える力があります。私も柔道に自分を変えてもらった1人です。もちろん一朝一夕に変われるわけではありません。稽古だけではなく、礼をする、道衣をたたむ、掃除をする、稽古の振り返りをノートに書く、といった柔道場での習慣を積み重ねていくことで、自然と心身共に成長していきます。

何かを始める前に「向いてない」と決めつけてしまい、成長の機会を失うのはもったいないです。向いているかどうかは、やってみないと、続けてみないと分かりません。柔道は「体育」「知育」「徳育」として優れた教育効果があります。お子さんに柔道をやらせてみたい方は、ぜひお気軽に柔道場に遊びに来て下さい。

 

 

8月23日(日)は「柔道体験会」を実施しています。どうぞ、お気軽にお申し込み下さい。

 

https://shojukan.com/info/345236

 

 

※「note」より転載

https://note.com/shojukan/n/ne1c865f52ac0