おしらせ
2023-07-07 10:12:00
📝コラム「『動の稽古』と『静の稽古』~気持ちを切り替える練習~」(子どもクラス)
咲柔館コラム236
「動の稽古」と「静の稽古」~気持ちを切り替える練習~
お子さんたちはいつも元気一杯。動くことが大好き。休憩時間でも、誰かの「オニごっこしようよ~!」の一言で「ワ~!」と大きな声を出して遊び始めます。時には、稽古メニューが全て終わった後に「先生、〇〇をもう1回やろうよ!」と言うことも。ヘトヘトになっても、少し休めばまた元気になって動きまわれる子どもの体力って本当にすごい!
体を目一杯動かす「柔道遊び」「受身・技の練習」といった“動の稽古”と同じくらいに、咲柔館では“静の稽古”も大切にしています。例えば「礼法」です。早く動きたい、相手と組みたい、という気持ちがあったとしても、必ず稽古前には一旦心を落ち着けて礼をする。どんなに疲れていても、稽古後にはしっかりと礼をする。こうした礼法をお子さんたちにも徹底しています。他にも「黙想」「古典の素読」「絵本の読み聞かせ」「稽古の振り返りノート記入」「学校・塾の宿題」「着替え」「片付け」など、心静かに1つのことに打ち込む場面も沢山設定しています。未就学児・小学校低学年のお子さんたちでも、こうした“静の稽古”を2~3ヶ月続けると少しずつ落ち着いた行動がとれるようになってきますよ。
思いっきり体を動かしたり、声を出した後は、静かな場面への切り替えがスムーズにできるようになります。例えば、宿題への集中度を稽古の前後で比較してみると、明らかに稽古後の方が黙々と学習に取り組めるお子さんが多いように感じます。最近、この事に関する興味深いTwitterを見つけました。
思い切りふざけて大騒ぎすると、その後は自然に静かな時間がやってきます。この時、脳内でとてもよいことが起きます。大騒ぎしてふざけることで脳の扁桃体が満足し、静かに過ごすときは前頭前野が扁桃体を抑制します。この切り替えの経験をたくさんすると扁桃体と前頭前野をうまく使う力がつき、扁桃体が司っている怒りの感情も管理できるようになります。これがキレない子です。反対にふざけたり大騒ぎしたりするのを常に抑えつけていると、切り替えの経験ができません。扁桃体と前頭前野を管理する力がつかず、怒りなどの感情も抑制できないままキレやすい子になってしまう可能性があります。
親野智可等(教育評論家)公式Twitterより(2023年6月28日)
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※https://twitter.com/oyanochikara/status/1673994760359661568
なるほど!脳の扁桃体と前頭前野が深く関係していたのですね。とても勉強になりました。この他にも、親野先生がもう少し詳しく解説されている資料もWeb上にありましたので、ご興味がある方は併せてご覧ください。
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Benesse ホームページ内
ベネッセ教育情報
「ふざけてばかりだとけじめのつかない子になる? [教えて!親野先生]
https://benesse.jp/kosodate/201609/20160927-1.html
もちろん、思いっきり体を動かした後は、必ず静かな時間を過ごせる、という訳ではありません。でも、こうした“動の稽古”と“静の稽古”の切り替えを繰り返す中で、お子さんたちは、少しずつけじめある言動をとれるようになってきました。思いっきり楽しむ稽古、静かに集中する稽古、その両方をうまく組み合わせながら、これからもお子さんたちの心の成長をゆっくり、じっくりサポートしていきたいと思います。
「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
文武一道塾 咲柔館
※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n7d162db693ae
2023-07-06 10:22:00
咲柔館が(ちょこっと)テレビに出ました※7月8日(土)に再放送あります
7月1日(土)、「JUDO」(BSフジ)の投稿コーナーで、5月に実施した「子どもクラス&中高生・大人クラス合同稽古」の様子が放送されました(約30秒)。稽古に来てくださった葵陽塾(きようじゅく)代表の菅野先生が投稿してくださったそうです。菅野先生ありがとうございます!
再放送もございますので、ぜひご覧になってください。
〈再放送日時〉
7月8日(土)9時30分~10時1分
BSフジ ホームページ
⇩
https://www.bsfuji.tv/judo/pub/index.html
7月29日(土)の子ども&中高生・大人クラス合同稽古にも葵陽塾様がいらっしゃる予定です。ぜひ、ふるってご参加下さい。
※入塾をご検討されている方の見学も受け付けております。お気軽にお申し込みください。
詳細・見学のお申し込みはこちらからどうぞ
⇩
https://shojukan.com/info/5220572
2023-07-05 11:12:00
📝コラム「柔道は女性に向いています~つよく・やさしく・うつくしい柔道家を目指して~」(中高生・大人クラス)
咲柔館コラム235
柔道は女性に向いています~つよく・やさしく・うつくしい柔道家を目指して~
現在、文武一道塾 咲柔館(しょうじゅうかん)の中高生・大人クラスには、8名の女性の方が在籍されています。7月に入ってからも、「幼少期からずっと柔道に憧れていました」という女性の方が入塾されました。中学・高校の女子柔道部顧問を17年間やっていた私にとって、女性の柔道家が増えてくれるのはとても嬉しいことです。
意外かもしれませんが、柔道は女性に向いています。柔道の創始者である嘉納治五郎師範は、「女子柔道の中に柔道の本質がある」と考えられていました。嘉納師範の直弟子であり、世界で唯一の女性十段であった福田敬子先生は、著書の中でこう述べられています。
大正15(1926)年の11月に、嘉納先生が女子部をおつくりになったのは、女性は護身術を身につけたほうがいい、将来母親となるためにも健康な体力と強い精神力を養ったほうがいい、というお考えがあったように伺っております。それともうひとつは、男性に比べて体力の劣る女性こそ、本来のやわらかな柔道ができるとお考えになっていたようです。
先生が女子の柔道に期待なすったことは、柔道の奥深さや精神性だろうと思います。嘉納先生は、男子の柔道家に、「もし柔道を深く理解しようと思ったら、女子部の方法論を学びたまえ」とおっしゃったことがあるそうです。体格も力も男子より劣っている女子柔道に、嘉納先生は柔道の本来の意味を見いだそうとなさっていたんではないでしょうか。
『つよく やさしく うつくしく 99歳女性十段が世界に広めた、なでしこの心』
(福田 敬子 著/小学館)
福田先生が掲げられていたモットーは、「つよく やさしく うつくしく」。「つよく」とは強い精神と身体、「やさしく」とは芯が強い優しさ、「うつくしく」とは外見だけではなく心の美しさを意味する、と著書に書かれています。
女性の方が咲柔館で柔道を始める動機は様々ですが、競技柔道として「試合で勝ちたい」といった方はほとんどいらっしゃいません。「生涯柔道として柔道を楽しみ、人生を豊かにしたい」という方が中心です。例えば、「憧れの『黒帯』をとりたい」「将来の職業に活かしたい」「心身を鍛え、健康でありたい」「護身術として身につけたい」といった目的で柔道を始められています。
柔道は男女関係なく嗜むことができる武道です。ただ、残念ながら大人の女性が柔道を始めたり、再開できる場所はあまり多くありません。女性が気軽に柔道を楽しめる環境を作っていくことも、咲柔館の大きな使命だと考えています。柔道をやってみたい、再会したいという女性の皆さん、どうぞお気軽に見学や体験にお越し下さい。きっとあなたも、つよく・やさしく・うつくしい柔道家になれますよ。
「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
文武一道塾 咲柔館
※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n1437b7dd3634
2023-07-03 11:35:00
小倉ソフトクリームが最高です!(7月29日(土)の稽古後にどうぞ)
※7月29日(土)の詳細はこちらをご覧ください。
⇩
https://shojukan.com/info/5220572
2023-06-29 12:40:00
📝コラム「7月の『読み聞かせ絵本』を選びました」(子どもクラス)
咲柔館コラム234
7月の「読み聞かせ絵本」を選びました
子どもクラスでは、稽古後の約10分間を利用して「絵本の読み聞かせ」を行っています。咲柔館が読み聞かせを行っている目的は、語彙力・読解力・想像力の向上といった難しいものではありません。ただ「本を好きになってほしい」という1点です。本を好きになれば、自分で本を読むようになる。本に手が伸びるようになれば、先に述べたような「〇〇力」は後から自然とついてくると思います。
私が絵本を選ぶ上で大切にしているポイントは2つあります。
1つ目は、お子さん達が好きなものに関する絵本を選ぶこと。今回は「電車」「ごはん」「猫」に関する絵本を選びました。お子さんたちは、稽古の合間に色々な話をしてくれるので、そこをヒントに本を選んでいます。加えて、今回はあるお子さんからリクエストがあった、かこさとしさんの「カラスシリーズ」の中からも1冊選びました。読み聞かせを楽しみにしているお子さんもいらっしゃるようで、嬉しいです。
2つ目は、私自身がおもしろいと思った本を選ぶこと。読み手の「おもしろいなあ」という気持ちは聞き手によく伝わるものです。その逆もまた然りだと思います。市立図書館で約2時間かけて本を選んでいますが、「この本面白いなあ」 と「あの子が喜ぶだろうなあ」という感情が合致した本と出会った時は、まるで宝物を見つけたような気持ちになります。
お子さんたちの喜ぶ顔を想像しながら選んだものの、実際に読み聞かせをしてみると反応が薄いこともたまにあります…。でも、こうした経験もお子さん達の好みや考え方を知る上で大切です。
読む本は月に4~5冊ですが、1年間読み続ければ1年間で50冊以上の本と出会うことになります。その中から1冊でもお子さんの心に残る作品があればいいなあ、と思いながら楽しく本を選んでいます。
これまでの人生の中で1番絵本を読んでいますが、まだまだ私は絵本の初心者です。みなさんが知っている「おすすめ絵本」を教えていただけると嬉しいです。深い絵本、クスクス笑っちゃう絵本、言葉・絵が美しいな絵本、そんな何度も読み返したくなる絵本があったらぜひ教えてください。
これからもお子さん達と本をつなぐ活動を地道に続けていきたいと思います。
余談ですが、いつか自分でも絵本を作ってみたいです。実は3つくらいお話の案はできています。やなせたかしさんが『アンパンマン』を描き始めたのが50歳。43歳の私にもまだできるかも…。実際に作るかどうかはお楽しみに!
「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
文武一道塾 咲柔館
※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/ndb3de2731154