おしらせ
2021-02-04 17:59:00
咲柔館コラム49 咲柔館2月の稽古目標~「寝技の補強」と「ありがとう」~
立春を迎えたせいか、少しずつ暖かくなってきたような気がします。寒い中で稽古をし、己を鍛えることも大切ですが、「やっぱりあったかい方がいいなあ」と思う今日この頃です。
2月は2つの稽古目標を立てました(子どもクラス、大人クラス共通)。
①固技(=寝技)の基本動作を身につけよう。(しぼり・エビ・逆エビ)
現在、咲柔館では組む稽古は行っておらず、寝技も控えています。そこで「今のうちに寝技の基本動作を身につけておこう」ということで、「しぼり」や「エビ」などを多めに取り入れることにしました。
このメニューは一般的に「地味」「しんどい」と思われがちですが、咲柔館の塾生様は、子どもも大人もすごく楽しそうです。特にお子さん達は、「面白い!」と言って、休憩時間中も続けていました。「ぽんぽんぎゅ」というトレーニングを続けてきた効果もあってか、スイスイ進めるのが楽しいようです。
寝技の補強トレーニングを正確に行うことが、寝技師への第一歩です。コツコツ続けていきましょう。
参考[ぽんぽんぎゅっ]
2人組でやるトレーニング。①立っている人は「ぽんぽん」と言いながら2歩前進。②うつ伏せの人は「ぎゅっ」と言いながら立っている人のズボン裾を引っぱってほふく前進。
①
②
②「ありがとう」という言葉、気持ちを大切にしよう。(お礼を言う・きちんと礼をする)
「ありがとう」は、古語では「有り難し」、つまり「めったにない」「めずらしい」という意味です。「ありがとう」に対義語はありませんが、古語の意味を元にあえて反対の言葉を考えると「当たり前」「当然」になります。相手に何かをしてもらった時は、小さなことでも「当たり前」と流さずに、「ありがとうございます」という言葉やお辞儀として感謝の気持ちを表したいですね。
柔道は、相手がいてこそ稽古ができます。この機会に改めて柔道仲間に感謝し、「ありがとうございます」とう言葉、心を込めた礼を大切にしていきましょう。そして、道場外でもこの習慣を活かしていただければ、とても嬉しいです。
「良い行動」は続けることが大切です。2月はこの2つの目標を意識した稽古を続け、「良い習慣」にしていきましょう。良い習慣は、一生の財産です。
※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n7584fe7ec642
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2021-02-03 11:53:00
咲柔館コラム48 子どもがわくわくする「遊び」と「学び」を求めて
私は、稽古や学習のメニューを作るのが大好きです。その日来るお子さん達や中高部・一般部の塾生様たちが楽しめる、そして成長できるようなメニュー作成を心がけています。
先日の子どもクラスでは、「かるた遊び」に「運動」と「素読」を融合させたメニュー「アニマル論語かるた」をやってみました。
※今回使用した「あしかが論語名句選かるた」は、日本で最も古い学校とされている栃木県の「史跡 足利学校」で購入しました。かるたで楽しく遊びながら『論語』の名句を覚えることができます。
〈やり方〉
①札の位置を覚える
道場一面に広がった取り札を見ながら、それぞれの位置を覚える。
②素読
③動物歩きで札を探す、取る
先生の合図(拍手)に合わせて、動物歩き(クマ・ウマ・カエルなど)で読まれた札を探す。ただし、札を踏まないように注意。
④取った札の枚数を数える
取り札が全てなくなったら、自分が取った合計枚数を数える。その後、自分が取った札の言葉を音読する。
⑤片づけ
全員で札をきれいに片づける。札の向きをきちんと揃え、折れ曲がらないように注意。
今回は全ての札を読まず10分程度でやりましたが、お子さん達は「もっとやりたい!」と大興奮していました。やはり、頭と体を沢山使うゲームは、とても楽しいようです。
子どもクラスの稽古や学習のメニューは、「子どもが意欲的に参加でき、みんなで楽しめる」という「遊び」の要素を大切にしています。そして、「どんな力が得られ、何を学べるのか」という「学び」の要素もしっかりと意識した上で作成しています。その日来るお子さん達の笑顔、お子さん達の10年後を想像しながら、メニューを考えるのは、とても楽しいです。今後も色々な先生方、道場、時には他競技からもヒントをいただきながらメニューの引き出しを増やし、より良い稽古、学習を行っていきます。
※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/nf7eb10acb886
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2021-01-29 14:33:00
咲柔館コラム47 大人の柔道人口は増えている?!~大人から始める趣味としての柔道~
2019年度の国内柔道人口は、約14万4千人です(全日本柔道連盟登録人口 2019年参照)。残念ながら柔道人口は、減少傾向にあると言われていますが、何と2019年に柔道人口が増えている世代があります。それは「社会人」です。男女合わせて2万5853人(男性2万3312人・女性2541人)が登録されていました。この人数は、全柔連のホームページに掲載されている過去15年間のデータで1番多いです。
※全日本柔道連盟登録人口推移
https://www.judo.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/12/tourokujinkou-suii202012.pdf
「現役選手」「指導者」などその内訳は正確に分かりませんが、おそらくこの中には「大人になってから柔道を始めた方」も含まれていると思います。私が以前務めていた文武一道塾 志道館では「世界柔道選手権2019東京大会」(8月末開催)の後に、見学、体験、そして入塾される大人の方がとても多かったです(2019年9月・10月の大人入塾者 24名[男性20名・女性4名]/文武一道塾 志道館ホームページ コラム『新規入門者数にみる、コロナ禍での柔道場経営』参照)。
※文武一道塾 志道館ホームページ
https://www.bunbuichido.net/20201023blog12-dojo-management/
柔道は、競技者や指導者として関わる方が多いと思います。しかし、これからは趣味として気軽に柔道を楽しむ大人の方が増えるかもしれません。実際に咲柔館の一般クラスは、大人になってから柔道を始めた方がほとんどです。「柔道は大人になってからでも始められる、続けられる」という認識を少しでも広めていきたいと思っています。
塾生様の中には「2年間以上、大人の初心者が通える柔道場を探していました。」という方もいらっしゃいます。実は、柔道に興味を持っている大人の方は、意外に多いです。そのような方達が柔道を始める上で、咲柔館では「基礎体力の向上」と「基本技術の定着」に重きを置いています。準備体操・補強運動と受身の稽古には、じっくりと30分以上時間をかけます。乱取りなどの実戦練習よりも、打ち込みなどの反復練習が中心なので、体力に自信がない方でも大丈夫です。そして、最も大切にしているのが「柔道精神」です。相手を思いやる心があってこそ、大人の方達が安心して柔道を楽しむことができます。柔道は、礼法や技を通じて相手への敬意を表す場面が多くあるので、稽古を重ねることでお互いの関係も深まります。こうした柔道場での活動を通し、世代や地域を越えた交流の輪が広がっていくことも大きな魅力です。柔道場を皆さんにとって心地よい居場所にしていきたいと思っています。
2021年になってからも、大人の方から体験のお問い合わせをいただいております。皆様もどうぞ、お気軽に見学や体験にお越し下さい。今年も素敵な大人の柔道家が沢山増えることを楽しみにしています。
※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/n6fef59723a25
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お電話:070-4330-5718
(火~土:9時~18時受付)
2021-01-28 12:20:00
2021年2月予定表
いつも咲柔館ホームページをご覧になって下さりありがとうございます。
2021年2月の予定表を掲載いたします。
より画像が鮮明な「PDFファイル」版はこちら
↓
カレンダー 2021年2月.pdf (0.18MB)
【2月の柔道体験会】
・14日(日)・28日(日)
・体験料:無料
・子ども対象(幼児・小学生)
10時~11時
柔道遊び、柔道の基本練習(受身・技)・古典の素読 など
・中高生、大人対象
13時~14時
柔道トレーニング、柔道の基本練習(受身・技)、柔道精神を学ぼう など
初心者向けの楽しいメニューです😄柔道衣は使用しません。
どうぞお気軽にお申し込みください。
見学・体験は平日も随時受け付けております。
お申し込みはこちら
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https://shojukan.com/contact
2021-01-27 16:53:00
咲柔館コラム46 白鳥の水かき~水面下を想像する力~
我以外皆我師(われいがいみなわがし)。これは、作家の吉川英治さんの言葉です。「全ての人から学ぶ姿勢」を持つことで、多くの気づきや学びを得られます。常にこのような謙虚さを持ちたいものですね。
私は、人に教える中で気づかされたことが沢山あります。咲柔館の塾生様たち、教員時代の教え子たちから学んだことは数えきれません。今日は、ある教え子から学んだことをご紹介したいと思います。
その生徒は、全日本ジュニア強化選手に選ばれるほどの実力者でした。普段はおとなしい性格なのですが、試合中は一変し、闘志にあふれます。技の一つひとつは美しく、ダイナミックで、繊細かつ大胆な試合運びに、近くで観ている私も興奮と感動を覚えました。そんな彼女の乱取り(実戦練習)は、まるで「投げ込み」です。相手が誰であっても一瞬の虚をつき、一気に投げきります。学校内の稽古では、「敵なし」という感じでした。
卒業式が間近に迫ったある日の稽古後、彼女とこんな話をしました。
「ここまで誰でも簡単に投げれると、学校の稽古は楽だったかもしれないね。」もっと稽古メニューを工夫したり、出稽古に連れて行ってあげればよかった、という反省からの発言でした。しかし、彼女が言った一言に、私は、はっとさせられたのです。
「3年間で楽だった稽古は1日もありません。」
彼女は「稽古の虫」でした。出稽古では、1番強い人に1本目からお願いをする。大学進学が決まってからは、苦手なランニングトレーニングにも力を入れる。遠征中も一流アスリートが書いた本を読む。そして、何より普段の稽古では、徹底的に自分を追い込む。「より良い技で投げる」「より多く投げる」という課題を自らに課し、常に自分自身と戦っていたのだと思います。そんな彼女の稽古が、楽なはずありません。このような姿勢で3年間柔道と向き合い続けたからこそ、中学校時代目立った実績がなくても、胸に日の丸をつけられたのでしょう。
「白鳥の水かき」(鴨の水かき)という言葉があります。華麗に泳いでいる水鳥が、水面下では激しく水をかいているように、簡単に目標を達成したように見える人も、実は裏で地味な努力を、誰も真似ができないくらい積み重ねているものです。彼女に軽率なことを言ってしまった当時の自分を恥ずかしく思います。普段の様子をもっとよく観ること、人知れずコツコツと続けてきた過程を想像することの大切さを彼女から教えてもらいました。
咲柔館の塾生様を拝見していると「柔軟性が増したなあ」「受身がうまくなったなあ」と驚くことがあります(子どもクラス・大人クラス共にです)。そのような方にお話を聴いてみると、普段の稽古にプラスして、お風呂上がりにストレッチをしたり、自宅で受身の練習を行ったりと、「陰の努力」をされていることが多いです。本当に頭が下がります。
これからも「成功、成長の陰には、地道な積み重ねがある」ということをしっかりと心にとどめ、日々の稽古や道場運営に向き合ってきます。水鳥のように涼しげな表情で泳げるかは分かりませんが、とにかく一所懸命水をかいて、前に進んでいきます。
※「note」より転載
https://note.com/shojukan/n/nb113e9507ddb